★1日目:柚野VISIT(担当:
ジン・じょりぃ・ピーマン)
柚野VISITと言われてもピンとこない。何をするのかと思っていたら、柚野で農業を営んでいる方を訪ねてお話を聞こうということだった。インタビューの内容は決まっていて「柚野の農業の未来像と現状の問題点について」だ。3チームに別れ、それぞれの農家を訪ねていった。
まんまは
ジン、たけ、こんこ、まるえと共に、
遠藤さんという農家を訪ねた。
遠藤さんは以前はサラリーマンをしながらの兼業農家で、退職後専業農家をやっている。とても面倒見のいい方のようで、
ジンは
遠藤さんから農業についていろいろ学んでいる。つまり師匠だ。また、
遠藤さんが使わなくなった農機具を頂いてホールアースで活用させて頂いている。
柚野での農業は、・高齢化、小人数化 ・機械に頼る ・お金がかかる ・農業離れ が問題となっている。
全国、どこでも起きている問題だ。この問題はすべて関連している。コシヒカリで1俵17,000円で取引される。普通のサラリーマンであれば、1〜2日で稼げる金額だ。米は大体1反で大体8俵(480Kg)程しかとれない。1反=10アール=300坪=33メータ×33メータだ。米だけで生計を立てるのであれば、6町(1町は10反。約3000坪)の田んぼがないと成り立たないといわれる。これは東京ドーム6個分だ。この広大な土地を耕して、田植えして、肥料をやって、農薬まいて、稲刈りして、脱穀してやっと、約800万の売上だ。これから当然、高価な農機具の購入費を始めとする必要経費を差っ引くと生活は決して楽ではない。この楽でない農業から離れていき、その結果高齢化、少数化がすすみ、機械に頼り、またお金がかかると悪循環が発生している。
柚野でも農業離れにより、過去3600ヘクタールだった農地は1/3に減少し、農業に関わっている世帯も半分に減少している。しかし、農業はやり方次第では利益を生むと
遠藤さんは考えている。例えば、昔はあった「結い」だ。「結い」とは共同作業のことで、お互いの農家が共同することによって、高い農機具を購入しなくてもよいようにし、収出を押さえる。また、田んぼのオフシーズンに麦などを栽培し農地の効率を上げる事によって、収入を上げることができる。しかし、現状人手不足によって、それすらも行われていない。「結い」を組むにしても、公平の問題や、自分の財産を守りたい思い等によって、うまくいかない。
そんな状況の中で、柚野にも3年前に脱サラして、専業農業を営む方がいる。
ビオファームまつきの
松木さんだ。完全無農薬で小量多品目栽培し、インターネット販売も行っている。
遠藤さんは農業に興味を示してもらうようにと地元の小学生を対象に農業体験を行っている。このなかから1人でも農業に関わってくれればと思っている。
帰りがけに、大根を何本も頂いた。帰る途中、川で洗って丸かじり。ピリッと辛くとても美味い。
遠藤さんありがとうございました。
本校に戻ってから、それぞれのチームで共有するために、プレゼンテーションを行った。同じ地区の農家でも考えていることは少しづつ違うようだ。元、ホールアーススタッフの
下本さんは農業を通して、生きている実感を感じている。現状の有機農業から自然濃に切り替えたいと思っている。しかし、周りの田畑では害虫が発生すると懸念を抱いているようだ。うちの田畑で害虫をすべて引受けますよとでもアピールしていくしかないようだ。
佐野さんは村おこしのリーダーをしている。役所からいわれた事をやるのではなく、自分達でやりたいことをやるため、行政を動かしているとてもパワフルな方だ。
佐野さんは都会へ出ていった人が帰ってくるような魅力ある故郷作りを目指している。地の物を販売するだけでなく加工したり、イベントを開催することにより、活性化を行っている。毎年、1万人の人が訪れる
富士錦酒造の蔵開きも
佐野さんが立ち上げを行った。そんな
佐野さんもすでに70歳。次のリーダーを待っている。