オイスカ 農業塾 春夏コース 準備編 第3回  2007.02.24

EM活性液とEMボカシ作り
ナスとピーマンの移植



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前回:第2回トマトとミニトマトの種まき       次回:第5回土起こし(第4回欠席)

EM活性液とボカシ作り

EM活性液を作る

 今回の作業はEMボカシ作りになるが、まずはEM活性液を作る。
そもそもEMとは「複数の微生物を共生させた微生物資材」で要は、野菜を育成する上で良い菌を集めたものだ。
EM活性液とははこのEMに餌となる糖を与え、培養したもの。つまりEMを元気にすることなのだ。

EM活性液の材料
 ●EM1・・・200cc  ●水・・・1800cc  ●黒砂糖・・・800g 

EM活性液の作り方
 @水道水の場合は、1日汲み置きしてカルキを飛ばす。カルキはEMによくない。
 A800ccの水に黒砂糖をいれ、火にかける。黒砂糖が溶ければよい。
 B黒蜜(Aで作った)に残りの水1000ccを入れる。温度が40度くらいになるようにする。
   60度以上ではEM菌が死んでしまうので注意。
 C1800ccの黒蜜(Bで作った)にEM1を200cc入れる。
 Dペットボトル等密閉できる容器で発酵させる。
   EMは嫌気性(酸素を嫌う)なので、空気にあまり触れない方がよい。
   15度以下では発酵しないので、冬場は温度を上げる工夫が必要。
   発酵するとガスがでるので、1日1回はガス抜きをして、攪拌する。ガス抜きをしないと破裂の恐れアリ。
 E甘酸っぱい匂いがしたら完成。温度によるが、夏場では数日〜1週間くらい。
 Fできたら、冷蔵庫等の15度以下の場所で保存。1年くらいは保存可能。

今回はEMボカシ作りの中で発酵させるので、Cの工程まで行った。  

EMボカシを作る

 EMボカシとは、米ぬかや生ごみをEMによって発酵させた有機肥料のこと。安くて優良な肥料を素人でも
比較的簡単に作ることができ、家庭菜園にもぴったりの肥料だ。

EMボカシの材料
 今回は大量のEMボカシを作る。総重量750Kgにもなる。少量作る場合は、同じ比率で配合すればよい。
  ●米ぬか・・・380Kg
  ●菜種油粕・・・190Kg
  ●魚粉・・・64Kg
  ●水(カルキを抜いた)・・・126L
  ●EM活性液・・・6L   

EMボカシの作り方
 基本的には材料をまぜ、水分の具合を見て、温度管理をして発酵させればよい。
  @米ぬか、菜種油粕、魚粉を混ぜあわせる。
    量が多い場合は、材料の山をスコップでかき混ぜながら材料を横に移動する。
    一定の場所で混ぜると、中心付近が混ざりにくい。
    しっかり混ぜるには、何回も繰り返す。
 
  AEM活性液と水を混ぜ、@で混ぜ合わせた米ぬか等にかける。
    ダマになりやすいので、ジョーロ等で薄めたEM活性液をかけ、
    常に@の米ぬか等をかき混ぜる。

  B手で握って、団子状になり、落とすとぱらっと崩れるくらいがちょうどよい水分となる。
    ダマになっていることがよくなるので、手でボカシをほぐす。
    ほぐす時は、魚粉の骨がちょっと痛いので手袋をしたほうが良い。
    ほぐしても、水分が足りないときは水を足す。
  
  C冬場は温度が低いので発酵を促すために、湯たんぽをボカシの中に入れる。
    ボカシの周りを布団で囲って、冷えないようにする。
    夏場であれば、常温で十分発酵する。

  D発酵するとボカシの温度がどんどん上がる。60度以上ではEM菌が死滅してしまうので、
    温度が上がりすぎていないか、毎日様子をみる。
    温度があがっているときは、布団をどけ、ボカシを広げて冷ます。
    そして、Cの状態にして、また発酵させる。

  E1週間〜2週間程でまずは、使えるボカシとなる。
    甘酸っぱい乳酸臭がしなければ、失敗した可能性がある。
    本当は1ヶ月程寝かして、さらに熟成を進め日陰干しにすると良いボカシになります。
   


  

 
ナスとピーマンの移植
 2週間前にトレーに種まきをしたナスとピーマンをポッドに植え替える。

 ナスとピーマンは種まきから2週間で二葉をしっかり開き、長さ5cmくらいに成長していた。
これも芽がお互いに競争した結果だろうか?この過密状態では大きくなれないので、
ポッドに1本づつ移植する。

苗の移植の仕方
 @芽がでているトレーに十分な水をかけて、芽を取りやすくする。
 A根が切れないように、土ごとすくい上げる。
 Bポッドの土に穴をあけ、根を入れる。根は土の中にあればどんな状態でも大丈夫。
 C芽は土に寝かす。次の日には、ぴんと立つ。寝かしておくと、
   横からも新しい根がでてきて、丈夫な苗になる。
   畑に移植するときも、苗を立てずに寝かしたほうがいいようです。
   まっすぐ立っていないと正直、気になります。農業は奥が深いですね。
 
 ナスとピーマンそれぞれ、100本づつあります。このなかで10本くらいは枯れてしまうそうです。
みんな元気なようにみえるし、同じ条件でもちょっとちがうのですね。
  
 先週種まきをしたトマトとミニトマトの芽が出ていました。元気に育っています。

 次回は、ボカシの切り替えしと袋つめだ。残念ながら、所用で欠席です。
では2週間後にまたレポートします。

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