★森の手入れ「チェーンソー編」★
チェーンソーの威力を発揮するために、木が太い森へと場所を変えた。といっても歩いて10分くらいである。まずは、ほとんどの人がはじめて触るチェーンソーのエンジン始動方法の講習から始める。車とは違ってスターターが無い。草刈機同様電源のスイッチをONにし、始動用の紐を引っ張るとエンジンが始動する。この時、注意しないと、始動と同時にチェーンソーが吹きあがり、反動で、自分の方に刃が向かってくる。いくつかの始動方法があるが、確実な安全策を施すなら、チェーンソーを足で踏んで紐を引っ張るとよい。早速、一人一人始動そてみる。女性は力がないので、なかなかエンジンがかからなかったが、何度かチャレンジして全員始動することができた。調子の悪いチェーンソーだと本当にかからないこともあるけどね。始動した後はアクセルを握って吹かしてみる。しかし、やはり女性は音と振動と凄い勢いで回る刃が怖いようで、すぐにアクセルを放してしまう。それじゃ、木は切れないぞ。
チェーンソーで伐採する時も、ノコギリど同様だ。「うけくち」「オノ目」「おいくち」と切っていく。まずは
たけさんがお手本を見せてくれた。早い、早い。すごいぞチェーンソー。さっきのノコギリは何だったんだと思ってしまう。うそうそ。ノコギリで倒すのも楽しかったよ。あっという間に「おいくち」まで終ってしまった。今回の太い木は押してもびくともしない。そこでニューアイテム登場。てこの原理で木を倒すのだ。でも、結局枝が他の木の枝に引っかかってしまった。これを「かかり木」という。そこで、ロープ登場だ。これもてこの原理を使って力を2倍にして木を倒す。場合にもよるが、今回は3人がかりで倒すことができた。人数がいない場合はウィンチを使えば一人でも倒すことができる。うちの実家ではやってはいけないのだが、「かかり木」を処理するのに、他の木を「かかり木」に向けて倒して、一気に倒す。これだと早いのだが、危険なのだ。何が危険かというと、木がぶつかった時にどのように木がバウンドするかよそうができないからだ。下手をすると自分の方に木が向かってくる。これからは、実家でもやらないようにしようと思う。
やはり、木が大きいと倒れる時の迫力も凄い。みんな圧倒されていた。この切り倒した木で
たけさんがヨーロッパの樵が焚火する方法を紹介してくれた。丸太を50cmくらいに切り、垂直方向に切れ目を均等間隔に4方向にいれる。そうすると中心から8方向に切れ目が入る。その中心に着火材を入れて火をつければ焚火ができる。切れ目から空気が入るので、よく燃えるのだ。凄くお手軽に出来るし、冬のキャンプにはいいかもしれない。しかし、チェーンソーを持ってキャンプというのもどうかと思うが。この時、切り口から垂直にチェーンソーの刃を入れるとなかなか切れない。木の皮から刃を入れるとよく切れる。見ていると削りカスの大きさが全然違う。それは、木の繊維の方向に沿って切るか、木の繊維を切断するように切るかの違いだ。木の繊維に沿って切ったほうが早く切れる。ナルホドね。木の特性を知っていると作業も早くなるのだ。
では2チームに別れてみんなで、チェーンソーを使って木を切ってみましょう。といわれても、あまりの迫力に圧倒されて、みんな呆然としていた。男
うさぴょんが一番バッターで木を倒すことになった。なにせ、相手は大物。何かとじっくり時間をかけて慎重になる。でもよく見ると、ちょっと腰が逃げ腰?いやいや気にしない気にしない。初めての体験だから怖いよね。でも腰を痛めないようにね。15分程の時間をかけて大物の木を見事に切り倒しました。お見事!!しかし、切り株を見てみると、ノコギリに引き続きまたもやアートしている?それも愛嬌、愛嬌。気にしない気にしない。って書かれると余計に気にする?
ちょっと時間が無くなってしまったので、それぞれが役割分担し共同で木を切り倒すことに。先ほどはアクセルを握ることも怖かった女性も
まろがずっとそばにいてくれるので安心してか、見事なチェーンソーさばきで、木を切っていました。海の男
ウィンディさんは凄く木を切る姿が似合っているし。山の男でも十分通用しますよ。ノコギリの時もそうだったが、「つる」をキチント残すのが大事だ。このつるを残しておかないと、自分の方に木が倒れてくることもある。慣れないうちは「おいくち」を少し入れては、押してみて切り過ぎないように確認しながら切っていこう。最後は本当に微調整なので、ノコギリを使ってもOKだ。
まろチームは結局合計で3本の木を切り倒しました。
間伐経験者の
まんまはみんなが木を倒している間に樵の焚き火作りに挑戦してました。しかし、うまくいかないんだよね。中心ずれてるし、一箇所かけちゃったし。あまり慎重にやらなかったからなぁ。さすがいい加減なO型。そのまま森の肥やしにしようと思っていたら、
くにさんがいつのまにか持ちかえっていた。他の人もヒノキやスギの香りいっぱいのオガクズや丸太を薄くスライスした板をうれしそうに持ちかえっていた。
うさちょんはなんと愛娘の
もうちゃんのためにイスを作っていた。早速、
もうちゃんに座っていただいたのだが、どうもお気に召さないようだ。せっかく作ったのにね。そのうちパパの愛情が伝わることでしょう。
一仕事終え、戻ると
助っ人ゴルゴとたけさんの奥さんがお昼ご飯を用意してくれていた。
げんさんもいつのまにか富士宮ヤキソバ焼きを手伝っていたようだ。そう言えば夜、朝、昼とずっと料理していたなぁ。料理好き?外で、食べるなぜか、一段とおいしいんだよね。またまた食べ過ぎてしまいました。ご馳走様でした。かなり時間が押していたのですが、輪になって振りかえりタイム。
参加者のみなさんの感想は
・アットホームな雰囲気がとてもよかった。このフィールドの雄大さには驚きました。
・いろいろな世代のいろいろなバックグランドの人と交流でき楽しかった。
・とてもなじみやすい人ばかりですぐにうちとけた。10年ぶりくらいに山に入り子供のころをおもいだしました。
・友人や職場の人にこの場所のこと、林業のこと、伝えたいことがいっぱいありました。
・新鮮な体験ばかりでした。きこりの真似事かと思っていたけど、本当にチェーンソーを使うなんてびっくり。
・実際にやってみないと苦労も楽しさもわからない。本当にいい体験ができました。
などなどでした。
スタッフの
たけさんとまろからは、今回はプレオープンということで、本格稼動はは2005年の春の予定です。
このフィールドには、まだまだ、ご案内したい場所がたくさんありますし、キノコの菌打ちやブルーベリーのオーナー制度等の企画も現在検討中です。また、宿泊する施設もあり、いつでも泊まれるので、オーダーがあれば可能な範囲でなんでもやりますし、なんでもできます。みなさんのまたのお越しをお待ちしております。とのことでした。
最後に恥ずかしがりやさんの富士山をバックに記念撮影。頭に白いものを巻いている人がいますが、今回のプログラム外で起きた事件で、プログラム自体は、怪我もなくみんな笑顔で無事に終了しました。めでたし、めでたし。それにしても、
まんまはいつもセンターにいるなぁ。しかも無意識に。(笑)「ふもとっぱら」では春までにみなさんをお迎えできるように施設の工事を行うようです。「ふもとっぱら」ホームページも作成中だとか。また、「ふもとっぱら」でみんなに会いたいよう!!まだこれから冬だというのに春が待ち遠しいですね。