★お勉強から始めよう!!★
まずはスタッフの
ラガーと、パンつくりの講師
のりぱんの挨拶から始まった。
のりぱんは普段はデザイナーの仕事をしていて、天然酵母パンは趣味で始めたようだ。
のりぱんのパンは人気上々で、友達に天然酵母パンの作り方を教えているようだ。
自己紹介の時点ですでにお腹が空いている人もいるようだが、まずはお勉強から始めよう。酵母ってなんだと思います?酵母は生き物で、微生物だ。発酵食のヨーグルト、納豆、味噌、醤油、パン、ビール等は酵母の働きによってできてる。納豆菌、麹菌、乳酸菌と呼ばれているのが酵母だ。これらの微生物は特殊のものではなく、すごく小さいので見えはしないが空気中に漂っている。その大きさは1mmの100分の1〜200分の1とすごく小さい。なかなかみることができない酵母をまずは体験してみる。この日のために
のりぱんは沢山の種類の酵母を仕込んできてくれた。ビンの中には「ぶどう、ラフランス、ゆず、りんご、大根、にんじん、玄米」の酵母が生きている。ビンの蓋を開けて、香りを確認。ビンを開けると「たくわん」の匂いやら、「甘酒」の匂いやらおいしそうな匂いがしてくる。「ゆず」のかおりが一番良かっただろうか。ちょっと「にんじん」は微妙だったような気がするが。。。酵母は甘いものが好きで、果物の皮とかにもついている。空気中、果物の皮についている酵母を育てた結果がビンの中だ。酵母を購入して入れたのではなく、自然にある酵母を自然に育てるのだ。りんご酵母とか、ぶどう酵母とか言っているが、そういゆう酵母がいるのではなく、りんごやぶどうをエサとしている酵母なのだ。
酵母も生き物なので、育てるのは大変かと思えばすごく簡単だ。ただし、最初は部屋の中に酵母があまり住んでいないので、なかなか発酵しないようだ。続けているうちに酵母が部屋に集まってくるようで、気長にトライしてみよう。
酵母のおこしかた:用意するもの
●煮沸消毒したビン(密封できるもの)
●好きな果物又は野菜・・・・・・・・・・・・・・適量
●水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・適量
●砂糖・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・大さじ1〜2杯
酵母のおこしかた
●果物又は野菜をすりおろす、つぶすなどしてビンに入れる。細かいほうがよく発酵します。
(酵母は皮に多くいるのですが、農薬が心配であれば、皮は剥いたほうがいいでしょう。)
●ビンの半分くらまで、果物又は野菜をいれたら、かぶるくらいの水を加える。
●砂糖を大さじ1〜2杯加える。野菜は糖分がすくないので、倍くらいいれましょう。
●密閉して、25〜30度くらいの所に保管。
●1日1回はビンの蓋を開けて、ガス抜き&空気の入れ替え。
最初は変化がないが、3日目くらいから次第にぶくぶくと泡が立つ。
すりおろした果物や野菜が浮き上がってくる。
●蓋を開けた時に「シュポッ」と勢いのいい音がでたら酵母完成。
完成までには、4日〜5日かかります。
酵母のおこしかた:Q&A
- Q:果物や野菜をすりつぶすのはなぜ?
- A:ぶつ切りでも酵母は起きるのですが、そのあと果物や野菜の使い道がなくもったいないので、すりつぶしてパンに一緒に混ぜるのと、すりつぶした方が早く酵母が起きるので。
- Q:ビンを密閉するのはなぜ?
- A:カビやバクテリアもビンの中には存在しています。それらは空気が無いと生きていけません。密閉することによって、酸素が無くなり、有害なカビやバクテリアは死んでしまいます。酵母は空気のある状態でも生きていけるのですが、空気の無い状態では糖分を食べてアルコールと炭酸ガスに分解します。これがアルコール発酵です。こうして、カビやバクテリアが死滅する環境で、酵母は糖分があれば元気に育つのです。
- Q:糖分はなんでもいいのですか?
- A:どんな砂糖でもいいです。蜂蜜でも可能ですが、発酵がちょっと遅くなるかもしれません。ごく普通の砂糖が酵母にとっては食べやすいみたいです。
- Q:酵母はどのくらい持ちますか?
- A:一番元気なのは、おこしはじめてから5日目くらいで、その後は段々と元気がなくなります。5日くらい経った後は、冷蔵庫に入れて発酵を押さえ2週間くらいで使い切るようにしましょう。
- Q:冬に27度の保つのが大変そうだけど。
- A:布団の中やお風呂に入った後等も利用できますし、クーラーボックスに酵母とお湯を入れたペットボトルを入れて温度を調節する等の工夫で解決できます。夏場は逆に温度が高すぎるので、ビンを水につける等の工夫が必要です。
- Q:果物や野菜はなんでもいいですか?
- A:キューイやバナナなどの南国系の果物はたんぱく質を分解する酵素を含んでいるので、酵母はおきますが、小麦粉と混ぜた時に小麦粉がどろどろになってしまいます。ちょっとパンつくりには向きません。それ以外ではできると思いますので、いろいろチャレンジしてみてください。
みんな興味深々でいろいろな質問が飛び交った。きっと今ごろは各家でいろいろな酵母がすくすくと育っていることだろう。
まんまは大根酵母に結構はまっている。冬の定番酵母になりそうだ。それと小豆酵母にチャレンジしてみた。小豆は
のりぱんも試したことが無いそうだ。豆の何処を酵母が食べているのか不思議そうだった。何の先入観もないといろいろチャレンジできる。みなさんもぜひ変り種にもチャレンジしてみてください。